妄想と現実の間

妄想と現実の間

Yasushi Takahara oil paint

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~解説~

油彩 非定型( 900×300 )

 

いつもは、MJ(マイケルジャクソン)展のときにつかうキャンパスを横で使ってみたくて描いた作品。実際に傘でゴルフのスイングを全力でやってる人を見たことはないが、誰も見ていなければ自分もかるく振ったりしている。ゴルフの経験有無にかかわらずだれかしら一度はあると思う。

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一つのアクションを力いっぱいにやりたいときというのは、吹っ切れたときか、むかついたときか、ただ単に体を動かしたいか、様々な心理状態のときが考えられる。

登場人物の女性はどちらかわからないが、傘までもちだいて外出し、長時間覚悟の目的地は遥か遠く。いつ到着するのかわからない。途中で何が待ち受けているのかもわからない。目的地のあの建物がなんなのかもわからない。

 

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小さな積み重ねが目的への近道とわかっている人というのはやはり経験したからだと思う。

経験しないと目標への到達方法はわからない。個展をやるときはいつも思う。描くのがいやになったり、飽きたり、別のことをやりたいと思ったり、やめれば楽になるとわかっていても、目標を達成させたときの快楽というのは癖になる。人間は一度快楽を感じるともっと欲しがる。しかももっと強い快楽を求める。

ただし、この快楽も定期的に感じないと忘れてしまうことがある。

だから絵を描き続けて個展を開くのだと思う。有名になって絵が売れるのが一番だろうが、絵を描くのが目的であって有名になるのは結果だと思う。

 

と売れてない絵描きが言ったところで説得力が全くないし、そりゃ絵だけで食って生きたいさ!!きっと楽しいだろうなあ。

全英の賞金額にあこがれても全力でゴルフはしないけど、ゴルフの真似だけでもやってみたくなる、そんな思いをティーショットにぶつけてみた作品。

 ヨーロッパのよくある田園風景は地平線のむこうまで丘の連続で朝霧とかがきれいに差し込む風景がとても印象的。映画の黒沢手法でもあるが、普通の景色に雨、風、雪等の自然現象を足すと同じ景色でもがらりと変わるという話をきいて、雪の降り始めを描いてみたが、雪が降る気象条件で霧がでるかどうかなんて考えていない。描きたいものを組み合わせて新しいものをつくるブルーオーシャン的な?自分の手法であったこのころ。

最近はすこしづつ物事の理屈を考えて描く時も増えた。

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ニワトリは2匹いる。

 

 

個展名 ~『それでも』と言い続ける展覧会 より~

この個展のタイトルは、自分が好きな小説家が作品の中の登場人物がよく言っていたセリフをもとに、どんな状況でも『それでも』と心に言い聞かせ立ち向かっていく人を描いた作品群です。深刻な問題から、そこまで重くない問題まで、いろいろな状況の人たちが出てきます。

 

~個展時の説明分より~

 

雪のなか、先の見えない道のりは不安だらけ。でも旅と放浪の違いは目的があるかどうか。
全英オープン、カーヌスティ・ゴルフリンクス最終十八番(パー4)ホールは左側がずっとOBゾーンになっており、またバリー・バーンがティーの右側からグリーンの手前に流れており、選手にプレッシャーを与えている。近年の全英オープンでは最終日の十八番で想像もできないようなドラマが相次いでおこっている。

 

2020年全英オープンが行われていて、渋野さん予選落ちの二日後に掲載